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「風の男 白州次郎」(2) [本]

 前回からの続きです。
未読の方はこちらから → (「風の男 白州次郎」(1) )

■スジの通りすぎた友人たち

 口の悪い白州次郎が誉めた当時の人間に、
石橋湛山と東畑精一の二人がいると書かれていました。

 >石橋は占領軍に対して一歩も退かずに平気でものをいった。
 >「まさか殺すとは言わんじゃろう」と。

・・・・・・そう信じきれるところがすごいです。
一歩間違えば大バカものです。

 >東畑は自身が三重県の有数の地主であるのに、
 >農地改革を積極的に推し進めた。

・・・・・・肉を切らして、骨も断たせて、信念を通す、
というところでしょうか。
理想論としては誰もが言えることを
実際に行動できるひとは極稀です。

 >私心のない行動、信念をもって己を投げ出すことのできる人間、
 >そういう行動、そういう人間のみを白州次郎は信じたのである。

 こういう人というのはどんな時代でも類まれな存在ではあると思います。
ここまで徹底できるのは天才ゆえと割り切っても、
その崇高性を部分的に真似するだけで、
社会全体に与える影響は大きいのではないでしょうか。

 ■ゼロベース改革の考え方

「日本は戦争で負けて新しい国になったのだから、
従来の考え方を徹底的に捨てろ」
「為政者は占領国といえどもアメリカに対しては
強い態度で接触すべきである」

 これは大前研一氏がよく引き合いに出していた改革の方法論
「ゼロベース」理論と共通しています。
 後の首相である宮沢喜一がまだ占領下の昭和25年に
吉田茂内閣の特使として白州に同行して以来、
事あるたびに聞かされた言葉です。

 残念ながら宮沢さんにはこの精神が伝わらなかったのか、
あるいは精神は受けついでもそれを実行するには
並々ならぬ才覚が必要ということなのでしょうか。

 「プリンシプル」も同様に白州の口から繰り返し発せられおり、
ものごとの本質を見抜き、芯になる考えを強くもって行動せよ、
ということだと解釈しました。

■大きな仕事の条件

「人に好かれようと思って仕事をするな。
むしろ半分の人間に積極的に嫌われるように努力しないと、
ちゃんとした仕事はできねえぞ」

 白州が東北電力の会長のとき、工事を請け負っていた
前田建設の前田又兵衛に対して言った言葉です。
  社会に対して影響をもつ仕事をするためには
支持してくれる味方が必要だ、
ということは誰でも合点のゆくところでしょうが、
仕事のインパクトが大きいほど種々の批判も避けられません。

 頭では解っていても、いざ文句を付けられると焦ってしまい、
自らを正当化する言い訳を仕立て上げて防御してしまう傾向が、
多くの人間に見られますが、客観的にみると
往生際の悪さばかり目立ってしまいます。

 「積極的に嫌われる」という言葉には、
批判を率直に受け入れて堂々と対処できる
という意味が含まれているように思いました。
決して皆に嫌われるようになってはいけないわけです
(でも、そういう人、いますよね)。

 ***********************************

  外見も育った環境も条件が揃いすぎている人物ではあります。
しかし白州次郎よりも容姿端麗で頭脳明晰、
さっぱりした性格を併せ持っていたとしても、
かえって鼻についてしまったりして彼ほどの
実績と評価を残せる人間はそういるものではないでしょう。

 そのバランス感覚やセンスは努力だけでどうなるものでも
ないような気もしますし、誰にでも与えられるものでもないのでしょう。

 時代がマッチしていたという偶然のタイミングも
見逃せない要素に思えます。

 そして白州次郎はすでに故人でもあり、
事実以上に神格化、美化された部分も当然あるのでしょう。
 しかし、それらを差し引いてみても、
彼の魅力には些かの曇りもかからないのではないでしょうか。

←お疲れ様でした。  風の男 白洲次郎


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コメント 3

tummychan

へぇ~読んでみたくなったよ。
こういう人好きかも。
by tummychan (2007-02-06 00:10) 

y-okada

>tummychan
戦争映画観たついでに、知識を増やしてみてはいかが?
by y-okada (2007-02-07 22:02) 

tummychan

あはは・・・ですね(苦笑)
じゃあ、誕生日プレゼントに送ってください(笑)なんちゃって♪
また、お勧めのものがあったら是非教えてね。
知識もっともっと増やさないと・・・(^_-)-☆
by tummychan (2007-02-10 07:00) 

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