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「右脳・左脳」論 [医療]

 右脳だの左脳だのという議論は最近になっての流行というわけでもなく、その機能の役割分担に関しては以前から一般向けに多くの本も出ているし、テレビや新聞でも繰り返しトピックにされている。
 左脳の優れている人は計算に強く論理的思考を得意とする。右脳の発達している人は感覚的であり、芸術表現やイメージ想起力が旺盛だ。両方とも優れていないを人を無能と呼ぶかどうかはいろいろ問題を起こしそうなので、ここでは触れない。

 この左右の脳の機能に注目して、様々な産業活動に纏わるキャンペーンが行われてきた。その多くは右脳に特化したものであるのが面白い。戦後の日本の教育は左脳に偏った方向で進んできたため、高度経済成長を遂げた後の足踏み状態を、右脳の発育不全に責任を押し付けているのである。これからは右脳的発想でクリエイティブな仕事をこなせない、というのである。

 「そうか、俺がなかなか仕事で業績を上げられないのは右脳の未発達のせいか!」と何かの雑誌の記事などに触発されて一生懸命になり、右脳トレーニングのために時間とお金を”自己投資”の名の下に相当費やしてしまった人も少なくないのではないか。私もそういう本や記事を沢山読んだ記憶があるので、強ち他人事では片付けられない。

 右脳の訓練、結構なことだろう。しかし注意しなければいけないことがある。ひとつは”左脳と協同してこその右脳”ということ。右左どちらにしても偏った発達では、優れた能力も存分に発揮することができない。最近では左右の脳を連携する”脳梁”という部分の役割も強調されてきているが、ここを通して左右の情報交換のバランスが取れていないと片肺ならぬ片脳となってうまく行かない。

 右脳で想起したイメージを表現するには左脳の力が必要だし、左脳で読み取った文学作品の美しい描写を思い描くには右脳の力が要る。どちらかがより発達するのはよいが、もう片方をおろそかにすることはできないのである。

 では右脳とか左脳とかの議論が意味をなさないかというと、そうでもない。役割分担を知ることによって、思考がどちらかに偏りがちになることを自ら回避することが可能になる。自分の脳に足りない刺激はどんなものかを知ることができ、行き詰った思考の方向を変えて解決に進むことができるかもしれない。食生活に置き換えてみると、「肉も野菜も大切だが、最近野菜を食べてないので注意しなくちゃ」というような感じだろうか。

 理詰めの仕事で疲れた頭を癒すのは、心安らぐ音楽だったり、自然に囲まれた雄大な景色だったりするのは誰でも納得のいくところだと思う。逆の意見はあまり聞かないが、音楽家や画家の頭をリラックスさせるのに計算ドリルなんかが結構良かったりするのかな。


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